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現在、全世界で年間500万人、わが国でも11万人以上が喫煙関連の病気で死亡しています。

肺癌をはじめ、食道癌や胃癌、膀胱癌、咽頭癌などの癌は、特に喫煙との関連が深く、喫煙者は非喫煙者に比べて明らかにかかりやすいとされています。

また、特に喫煙と関連の深い病気として、慢性閉塞性肺疾患(COPD)があります。

たばこの煙で気管支に慢性的な炎症が起こったり(慢性気管支炎)、肺が次第に壊れて(肺気腫)いきます。この2つを合わせてCOPDといいます(図1)。

COPDは進行すると呼吸困難が強くなり、歩いたり身の回りのことをすることも難しくなります。

人間の肺機能は25歳頃をピークに、年齢を重ねるにつれて下がっていきます。喫煙者ではこの下がりの傾きが強くなります(たばこを吸っても肺機能があまり下がらない人もいます)。そして中高年にさしかかるあたりで、生活に支障が出るほどの肺機能低下となります。この時点でようやく息苦しさなどの自覚症状が現れます。

ずっと喫煙していた人がある時点で禁煙をしたとします。残念ながら壊れた肺は元には戻らないので肺機能が大きく回復するというわけにはいきません。しかし年齢による肺機能の下がりの傾きが禁煙をした時点から緩やかになります。故に禁煙をすると、そのままたばこを吸い続けた場合に比べて、生活に支障が出るほど肺機能が下がってしまう時点をずっと先に延ばすことが出来ます。尚この際はできるだけ早めに(できれば自覚症状が出る前に)禁煙をすればするほど効果的です(図2)。

図1.非喫煙者(左)と喫煙者(右)の肺CTスキャン
図1.非喫煙者(左)と喫煙者(右)の肺CTスキャン。喫煙者の肺ではタバコの煙で肺が壊れているため、黒く抜けている部分が目立ちます。

図2.喫煙と肺機能の関係
図2.喫煙と肺機能の関係。非喫煙者・喫煙者・45歳で禁煙した方・65歳で禁煙した方の肺機能の推移をそれぞれ表しています。

※Fletcher C et al: Br Med J 1:1645, 1977より改変引用

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